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金属アレルギーについて

金属アレルギーについて

金属は汗や体液にふれるとゆっくり溶け出し金属イオンが体内に入ります。
そして免疫の働きで「異物」として記憶されると、以後同じ金属に遭遇すると皮膚が赤くなってかぶれたり、炎症を起こします。
この拒絶反応を「金属アレルギー」といいます。
一口に「金属アレルギー」といっても、身の回りにはいろんな金属があり、ニッケルやコバルトは溶けやすくアレルギーを起こしやすい金属です。
また純金やプラチナは溶けにくいと言われています。

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ホールができるまでの間はファーストピアスをつけますが、皮膚というバリアがない状態で金属が体組織に接するので、他のアクセサリーよりも金属アレルギーを起こしやすいです。
なので、18金のような混ざり物を含むものではなく、医療用ステンレスの表面を純金処理したスタッドを使用しています。
ニッケルやコバルトのアレルギーを防ぐには、純金以外の金属が皮膚に接触しなければいいと考えたからです。

金属アレルギーになる頻度

耳が厚くピアスと耳の隙間が狭くアフターケアが不十分だったり、衣類の着脱やタオルでひっかけて傷つけてしまったり、ピアスの入れ替えの際に傷つけてしまったり、様々な理由でトラブルが起きてピアスホールの完成が遅れてしまうと、ピアスの中に含まれる金属が溶け出てきて、金属アレルギーになってしまう方もいます。

ピアスホールがジクジクしてしまっているという方は多くいると思います。
そのような方は金属アレルギーの可能性が高いかもしれません。

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日常で接することが多い15種類の金属について、今までピアスをつけたことのない人とピアスをしたことのある人にパッチテストを行い、アレルギーの頻度を調べました。

すると、ピアス未経験者で金属アレルギーになっている頻度は10%弱に対し、ピアス経験者は約2倍となっていました。
ニッケルやコバルトのアレルギー頻度が高いのは当然です。
しかし、ファーストピアスに使用される純金ではピアス未経験者が0.59%とかなり僅かだったのに対し、ピアス経験者では6%もありました。
上記のようなピアス経験者はピアスホールが塞がってしまうことを恐れ、調子が良くないピアスホールに3ヶ月以上ピアスをしていた人が大多数で、純金への過信からこういう結果になったものと考えられます。
使用方法さえ誤らなければ、純金処理したスタッドもアレルギーを起こすことはありません。
既に金属アレルギーになっている方や皮膚が弱い方は純チタン処理したスタッドをおすすめします。
純チタンは普通に日常生活を送ることでイオン化することはまずありません。
したがって金属アレルギーになってしまうこともないのです。
ピアスをあけてから2ヶ月以上経過してもピアスホールが安定しない場合は、シリコンリングによる治療をした方が良いと思います。

純金処理したスタッドをピアッシングに用いたとしても、完成したホールに使うピアスは18金のアクセサリーピアスなど様々あります。
同様に、純チタン処理スタッドを用いても、純チタンにアルミニウムなどを混入した合金のピアスがあります。

もし、金属アレルギー対策としてチタンを使用するならば、純チタン以外の金属がピアス表面に付いていると意味がなくなってしまいます。
アルミニウムに対してアレルギーがある方もいるのです。

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ポリカーボネイト樹脂を用いたスタッドもあり、こちらは非金属なので金属アレルギー対策として有効です。
これは金属に比べて柔らかいので、タオルやブラシで引っ掛ける物理的刺激が金属より少なく安全だといえます。
また色が透明なので、職場や学校などピアスをつけづらい環境の方にも好評です。

純金アレルギーだと18金のピアスがつけられないのか?

指輪やネックレスなどではイオンが皮膚というバリアを通過できないので、金属アレルギー検査で純金に陽性だったとしても、18金の指輪やネックレスをつけてもかぶれないという人がほとんどです。
それに対して、ピアスホールが完成していない状態でゴールドのピアスをつけると、ゴールドから溶け出たイオンは直接体内に入ってしまいます。
このように金属アレルギーを持っている人は、アレルギー対応のスタッドでホールを完成させてしまうことが一番です。
指輪をするのと、皮膚で覆われたホールにピアスをつけることは同じです。
ピアスホールが完成しても最初の間は、金属アレルギー対応の純チタン処理を施したピアスを使用して、ピアスホールがしっかり強くなるまで待つことをおすすめします。
指輪でかぶれたりしなければ、約6ヶ月程度で18金のピアスをつけれるようになります。