エキシマライト(光線療法)

一般的に光線療法では中波長と呼ばれる「290~320nm」の波長の紫外線が用いられます。
その中でもナローバンド UVB と呼ばれる「311±2nm」の波長に絞った紫外線は皮膚疾患の治療により効果的とされています。
しかし装置が大型であることから大きな病院等の設置されることが多いです。

一方、エキシマライトは「308nm」の波長に絞った紫外線であり、これがナローバンド UVB と同等の効果が認められることが証明されています。エキシマライトの治療器は比較的小型なため、クリニックでも光線療法を施術しやすくなりました。

・従来の紫外線療法(PUVA、ナローバンド UVB)よりも少ない回数で改善がみられやすく、効果の持続も長い。
・照射範囲が狭いため、患部のみに照射することができる。
・照射時の痛みはほとんどなく、時々ちりちりとした感覚がある程度。

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紫外線の持つ光毒性による細胞障害作用や皮膚表面の抗原提示細胞である Langerhans 細胞の抑制によって局所免疫を低下させます。
それらの作用により、局所で起きている炎症を改善していきます。

・ウシオ電機社製の国産の機械

・光源はライトではなく LED であり、皮膚疾患の治療に有効とされる 308nm の波長により限局した光をあてることができる。

・ 308nm より短い波長は照射後の紅斑、色素沈着を起こし得るが、下図にあるように光源がLEDの場合(左図のmini LED)はライトの場合(左図のエキシマフィルタ無・有)と比べ、その短波長を極力減らすことで、紅斑反応がでづらいように設計されている。
→ 治療後の色素沈着が出づらい。

・アトピー性皮膚炎
・尋常性乾癬
・白斑
・円形脱毛症
・類乾癬
・菌状息肉症
・悪性リンパ腫
・慢性苔癬状粃糠疹

治療頻度:週1~3回
治療期間:2ヶ月~半年(疾患や状態によります)
5~10回目くらいから効果が見られ始め、20~30回くらいが目安となります(個人差があります)

照射部位の紅斑、水疱形成、色素沈着
皮膚がん発生のリスクはあるが非常に低い(1000 回程度の照射からリスクが生じる程度)

・光線過敏症のある方
・皮膚悪性腫瘍の既往のある方
・免疫抑制剤の内服あるいは外用中の方